アルツハイマーデイ 

社長ブログ
アルツハイマーデイ 
今日9月21日は、世界アルツハイマーデーです。
国際アルツハイマー協会が認知症の理解を
促進するために、1994年に制定されました。

私も認知症サポーターの一人として、オレンジリングを
持っていますが、既に日本で500万人を超えたようで、
認知症への理解が日本でも進みつつあると思います。

現在、日本の65歳以上の4人に一人が、予備軍も含めた
認知症であると言われ、その数は800万人にもなります。

その認知症の70%を占めるのがアルツハイマーです。
アルツハイマーについて

アルツハイマーについて

アルツハイマーは、脳の神経細胞が次第に
死んでいく事で引き起こされます。
βアミロイドというタンパク質が、平均25年かけて
脳内に蓄積されていく事で、脳の海馬という記憶などを
司る部位が縮小していき、アルツハイマーを発症します。

ゆっくりと進行して行き、最初は軽い物忘れから、最後は
徘徊、暴力などの問題行動に至り、人格が変わる事まで
あります。


ちなみに、認知症の20%を占める脳血管障害は、
局部的な血管などの損傷などにより、認知や記憶が低下し、
段階的に悪化します。人格が変わるなどはありません。


アルツハイマーの対策を難しくしているものとして、
原因が多発性のものであることと、進行性の為、診断が
難しいという事があります。


アルツハイマーは、遺伝性のものは2%程度に過ぎず、
環境要因や老化などの原因が組み合わされて起こる後発性のものが
大半です。

まず、原因の中心は老化ではありますが、全ての老人がなるわけでもなく、
様々な要因の組み合わせなので、治療法の開発が難しいのです。


また、進行性のものなので、初期は軽い症状が多く、問題行動等が
悪化してから、診断を受ける、あるいは診断が確定するという事に
なりがちです。

この程度は大した事はないと、自分や家族が放置したり、あるいは
初期段階で受診したのに、問題ないと診断され、数年後に悪化して
医者へ駆けつけたら、もっと早く来るべきだったと言われた、
という笑えない話もあります。


アルツハイマーの根本治療はまだなく、根本的な新薬の開発も、
日本の仕組みでは、許認可までに、これから15-20年ぐらいは、
必要の様です。


我々、フローラとしても真剣に考えなくてはなりません。

段階を追って考えてみたいと思います。
アルツハイマーの対策について

アルツハイマーの対策について

アルツハイマーは、進行性の病気なので、早期発見、早期対策が必要です。
ところが、初期は特に単なる加齢に伴う認知や記憶の低下なのか、
アルツハイマーなのかの識別が難しいです。
基本的には、やっている事そのものを忘れてしまう事がアルツハイマーです。
食事のメニューが思い出せないのは記憶力の問題ですが、食事そのものの行為、
目的、結果などが、ごっそり頭から抜けてしまう感じです。

ただ、皮肉な事に、識別できる段階では、かなり進行してしまっています。
私はアルツハイマーが進行性である以上、「早期発見」は難しいと思います。
従って、「可能性」として捉えて、予防をしていく事が重要と思います。
人間は、「自分だけには災害が来ない」、という意識が根本的にあります。
この意識を打破し、自分や自分の家族はアルツハイマーになるのだという、
「可能性の意識」を持つ事が重要だと思います。

具体的な予防策を、知識を持って、日常生活で取り入れる事が必要です。

例えば、アルツハイマーを引き起こす化学物質として、アルミニウムが疑われています。
アルミニウムが脳内に蓄積すると、てんかんを起こす事などは、有名ですが、
アルツハイマーにも影響を与えている可能性があります。
アルミ鍋を避ける、あるいはアルミニウムを排出する機能を持つ鉄分を摂取する事
なども効果があると思われます。


アルツハイマーは、生活習慣病でもあるとイギリスなどでは言われています。
私はイコールとまでは思いませんが、心臓病、脳卒中などの生活習慣病に対しての
予防策はアルツハイマーにも効果はあると思います。
運動、食事、睡眠、喫煙に気を付けるという事です。
血液や血管に負担がかからない事は、脳にも良い影響を与えるはずだからです。

最近では、認知症の専門医や、認知症初期集中支援チームなどの行政・医療の
取組も活発であり、そういった仕組みの中に早くから溶け込んでおく事も重要
だと思います。
ちなみに、フローラがある世田谷区では、こうした認知症の取組みは
活発だと思います。


アルツハイマーが識別されてしまったら、対処療法が必要となります。

新薬の開発には、時間がかかりますが、他の疾病で許可済の薬が効果を
上げるという事もあるようです。
脳梗塞用のシロスタゾールが、βアミロイドの減少に効果があるとか、
糖尿病用のインシュリンを鼻から噴射して、脳に送り込むと、効果があるそうです。

アルツハイマーも、認知症も、その病気自体が問題ではなく、病気から起きる
行動・心理症状が問題です。病気と本人や周囲が上手につきあっていければ、
アルツハイマーを発症していても問題はありません。


一般的に、介護の著作や教科書では以下の経緯が書かれています。
①葛藤(今の自分と昔の自分を比較して苦しむ)
⇒②回帰(良かったころの昔の自分にもどる)
⇒③遊離(現実と離れた世界で生きる)

この順通りとは限りませんが、根本は認知症は自我との戦いであると言えるでしょう。
この自我の中にある可能性や精神性との付き合い方が介護側のテーマになります。
その為には、適切な接し方をしないと、介護者と要介護者の関係が悪化して、
自我が悪い方向へ行き、問題行動につながります。

本人は「正しい事をしている」という信念があるので、否定をすると本人そのものを
否定してしまう事になります。遠方で働いている娘を、学校へ迎えに行くと
言い張るのは、本人にとっての真実です。その「真実」を受容する必要もあります。


ユマニチュードというフランスで開発された介護手法があります。
以下4点から構成されています。
①見つめる
②話しかける
③触れる
④寝たきりにしない

その意図は、下記です。
①認知症は視界が限られてくるので、相手の視界を意識した距離や場所を考え、
②認知症は何をしているか分からなくなるので、関係性を伝え続け、
③認知症はストレスホルモンが過剰に出ているので、触れる事で、ホルモン分泌を変え、
④認知症は意欲が減退して、頭も体も不活性による低下を招くので、少しでも動く様に促す

これらの手法は、優秀なヘルパーは自然と行っているものですが、
そうではないヘルパーや、一般の家族の人達も含めて、基本的な手法を普及させる事も
必要だと思います。

ケアの手法だけではなく、体調管理から、認知症の問題行動が
軽減する事もあります。脱水、食事、排泄などの基本的な管理です。
水分をきちんと補給するようになったら、問題行動がなくなったという事例もあります。

現代が抱える脳の問題、成人の精神病、子供の学習障害

現代が抱える脳の問題、成人の精神病、子供の学習障害

もともと脳は複雑で精密なものであり、壊れやすいものです。
成人は、血流脳関門が発達しているので、ある程度、外部から脳を守る事が可能ですが、
胎児などは、これが未発達の為、危険性が高くなります。
水俣病の悲劇はまさにこれです。

個人的には、化学物質の危険性は、アルツハイマーに限らず、脳のリスクを
高めていると思います。加工食品や保存食品の増加に伴い、危険の高い化学物質を
我々は体内に蓄積しています。現在の自分に耐性があったとしても、加齢に伴い、リスクが
顕在化したり、あるいは、自分の子供や孫へ影響を与えるとも限りません。

「きれる人」が増えているのも、アルツハイマーの問題行動と同じく、
何かに対して自我が耐えられない状態ですが、これは、アルツハイマーの
βアミロイドの増加の様な、脳内の分泌に根本要素があるとも思います。

アルツハイマーの初期段階の識別が難しい事と似たような問題として、
子供の学習障害もあると思います。
子供の学習障害も、原因が多発であり、進行性とも言える要素があります。
これを単なる本人の努力不足として、周囲が本人を否定してしまうと
本人の自我の問題にもあり、本人の可能性を閉ざしてしまいます。


アルツハイマーは老人特有の課題ですが、脳内の問題、そしてそれが引き起こす
行動・心理症状は、子供、大人、老人に至るすべての人に共通する現代の課題で
あると思います。

この様な中、フローラは、全人的に、全世代的にケアができる事を目指して
いきたいと思います。